国家資格はなくならない。理由はなくなると◯◯が困るから。

「国家資格はなくなる」
昨今言われすぎていて「それで、いつなくなるのよ?」って感じです。

「士業の仕事はAIに取って代わる」
「新しいサービスの充実により士業に頼まなくても自分でできるようになる」

これらの意見は士業側から見ると悲観的な見方になりますが、むしろ望ましい姿だと私は思います。
ユーザーや国民に取って利用しやすいサービスができればそれは素晴らしいこと。

「仕事がなくなる!」と指を加えて何もしない士業は没落して当然です。
国家資格は“既得権”ではありません。
時代の流れに合わせて変化をしていかないと置いて行かれます。

そんな時代の流れとともに「存続か、滅亡か」がいつも論争になる国家資格。
私は「なくなることはない」と断言します。

理由は国家資格がなくなると“ある存在”が困ってしまうからです。

なくなると困るのはズバリ「役所」

国家資格がなくなると困るのは「役所」です。

弁護士なら裁判所
司法書士・土地家屋調査士なら法務局
税理士なら税務署
社労士なら年金事務所等
行政書士なら県庁や市区町村役場、警察署等
弁理士なら特許庁

国家資格はこれら役所あっての国家資格。
国民を代理して手続きする役所があるからこそ国家資格が存在します。

役所が存在しているのに、国家資格がなくなることはありえるでしょうか。
法務局があるのに司法書士がなくなるとは到底思えません。

「国家資格がなくなる論争」は、ニーズやマーケットを中心テーマにした論争が多い。
しかし、役所からするとそんなことはどうでもいい。
むしろ、役所の代理人でもある国家資格者がなくなったら手続きが煩雑になって困るのです。
(語弊があるかもしれないが、国家資格者は「役所の出張所のような存在」と言ってもおかしくないというのが持論)

だから、“手続きのゴールである役所が存在するかぎり”国家資格はなくなりません。
ただ、“ゴールに至るまでのプロセス”が時代の流れによって変化が大きいというだけです。

逆に言えば、役所がなくなれば国家資格もなくなる

つまり、お伝えしたことを前提とすると、役所がなくなれば国家資格もいっしょになくなるかもしれません。
しかし、この保守的な日本でそんなドラスティックなことがすぐに起こるとは考えられない。
ということで結局、国家資格はすぐにはなくならないわけです。

でも、「国家資格がなくならない=経営が将来的に安定」ということでは当然ありませんので注意が必要です。
これは現在もいっしょですね。
資格にあぐらをかいていると、異業種から“刺客”が現れてごっそり仕事を持っていかれます。
(例:クラウド会計)

さいごに

今後、様々なイノベーションが起こり、士業の仕事も変革を迫られるでしょう。
なくなる仕事も当然出てくる。
ただ、いつも感じるのは「なくなるなくなる」と悲観的な意見ばかりが取り上げられてしまうこと。

実は、新しい仕事が作られていることに目を向けないといけません。
士業の仕事も、今は当たり前のようにやっている仕事もいずれなくなり、新しい仕事に変わっていくでしょう。

10年前の司法書士の仕事で今もやっていること、かなりなくなりました。
「共同担保目録や商業登記別紙の作成」もそうです。
☒して「以上6名重任」とか細いペンで注意しながら書いていたのもいい思い出です。

法務局の窓口に行かなくてもよくなったし。
完了後の権利証受領するのに受領書返さなくていいし。
地方の登記簿謄本取得するのに地元の先生を紹介してもらわなくてよくなったし。

この10年、司法書士業界は恐ろしい変革だと思います。
ついていけなくて廃業したおじいちゃん先生も多数いらっしゃいます。

「はたして10年後、どうなっているんだろうか…」
結局、時代の流れに敏感にアンテナを張っておくのが一番かなと感じずにはいられません。

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