「できないものはできない」と伝えないから苦しくなる

「佐藤さんって、成年後見やってるんですか?」
⇒ 「やってません」

「佐藤さんって、債務整理やってるんですか?」
⇒ 「やってません」

「佐藤さんって、古物商の許可やってるんですか?」
⇒ 「できません」(注意:行政書士業務)

佐藤質店
※写真はイメージです

やっていないものは「やっていない」とお伝えしますし、できないものは「できない」とお伝えします。
当たり前のように聞こえるかもしれませんが、実はこれができないひとが結構多いのです。

なぜ「やっていない・できない」と伝えられないのか

それは、相手の期待に応えられないと不安になるからです。

「断ったらもう依頼してもらえなくなるのではないか」
「断ったら付き合いがなくなるのではないか」

そんな不安に襲われます。以前の私もそうでした。
これを“顧客のニーズ”と勘違いしてしまい、専門書や研修に参加して新たに業務範囲の拡大を図ったり、果ては新たな資格に挑戦してしまったり。
必要に迫られて(主観ですが)どんどん範囲を拡大。

その結果、自分が何がしたいのかわからなくなってしまいました…。

というのはウソのようなホントの話。
せっかく特化していた専門業務を持っていたのに、これでは逆に良さがなくなってしまうパターンです。

メニューにない商品を注文されても、「当店にはそのようなメニューはございません」というのが当たり前ですよね?
自信を持って掲載しているメニュー以外の商品を注文されるというのは“顧客のニーズ”ではありません。
そこを勘違いしてはいけないのです。

そもそも何ができて何ができないかは相手はわからない

特に士業の世界は複雑です。
弁護士、税理士、司法書士、行政書士、公認会計士、土地家屋調査士、弁理士…。
士業じゃないひとからしたら、どの資格が何ができるのか、わかるひとはおそらくいないでしょう。

だから、相手は聞くしかないのです。とりあえず目の前にいるひとに。

「◯◯さんは☓☓の業務はできますか?」

そこでプレッシャーに感じる必要なんてまったくない。
そもそも期待していないことがほとんど。「そりゃあやってもらったほうが楽だけど」ってくらい。

できるかできないのか相手は知らないだけなのですから、伝えてあげればいいのです。
本当にそれだけの話なんです。
期待に応えられないとかあまり考えすぎる必要はまったくなし。

できないのなら、できるひとを紹介すればいいだけの話

「できません!」(おわり) 「やりません!」(おわり)

だとさすがに不親切なので、必要に応じてできるひとを紹介すればいいのです。
だからこそ、「自分ができない部分をできるひと」とのつながりが重要になるのです。

困ったときはお互い様。持ちつ持たれつ。
ひとり事務所の私ですが、本当の意味でのひとりでは事務所経営は成り立ちません。

ときに孤独になることは必要ですが、孤立してはいけません。
独りよがりもいけません。
何でもかんでもひとりでやるのが(私の)ひとり事務所の定義ではありません。

さいごに

今日お伝えしたことは、あくまでちゃんとできること・やりたいことがあることが前提の話です。
できません、やってません、できませんばかり言っていたら信用はとてもじゃないけど得られません。

ときに、できなくてもやらなくちゃいけないときはあります。
やりたくなくてもやらなくちゃいけないときもあります。

仕事ってそんなに簡単に取捨選択できるほど甘いモノではない。
独立初期は特にそうなります。

しかし、相手に迷惑がかかるなら話は別です。
安請け合いをして、締め切りギリギリで「ごめんなさい、できません」は最悪です。

できる・できない。やれる・やれない。
そのバランス感覚を養っていくのにも経験が必要になります。
できないのは誰でもはじめはいっしょですから。

今日のブログはある程度できるひとの話です、あしからず。

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