食っていけるのは資格のおかげ、食っていけないのは自分のせい。

巷では「資格は取っても食えない」とよく言われますが…
私の場合「資格がなかったら食えていない」のもまた事実。
なぜ「資格は取っても食えない」論がこれだけ社会に氾濫しているのかは正直わからないのですが、現実問題そんなことはないです。

資格は取っても食えない?

開業してもうすぐ丸6年になりますが、知り合いで廃業したという話はほとんど聞いたことがありません。
だから「食えない、食えない」というのは正直不思議なのです。

それで、これはそもそも論になってしまうのですが…。

「食うためだけにこの仕事(士業)をやってるわけじゃない」のです。
資格で食べているひとは、「資格でご飯を食べたい!」と思って資格を取ったわけじゃない。
目的は別にあるのです。

「食うためだけ」なら他にバイトでも何でも仕事はわんさかあります。
士業は“稼ぐ”とか“儲ける”とかいう類のワードが感覚的にあてはまるビジネスではありません。
稼ぐ手段として国家資格はふさわしくないのです。

求められる倫理と遵法

士業には、他のビジネス以上に倫理観や遵法性が要求されます。
だから、何か新しいことをはじめたり、目立つことをすると叩かれる、というようないわば“独特の空気”があります。
ある程度業界から抜きん出ている士業事務所は実はこの倫理観や遵法性という部分がかなりドライです。
業界からの批判が多いのはそのためです。

ではなぜこれだけ「資格は取っても食えない」論が世の中に氾濫するのか。
これは「士業向けのビジネス」が増えたことが一因だと私は思います。

増える士業向けビジネス

世の中の士業、みんながみんな稼げて生活に困っていなければ「士業向けのビジネス」なんて必要ありません。
しかし、士業の数は増えに増え、ネットで集客できる時代が来たので競争が激化しています。
そうなれば「将来、食えなくなるであろう士業」がターゲットにされるのはある意味で必然です。

だから、士業向けのビジネスを展開する業者は「資格は取っても食えない」と煽り、自社のサービスを売り込もうとするのです。
そんな業者がここ数年で激増した印象があります。
彼らにとって士業は“いいお客さん”なのでしょう。
「資格は取っても食えない」という情報が当たり前のように言われるようになったのはこのことが原因じゃないかと考えます。
士業向けにビジネスしたいのでしたら、もっと士業の業界や特殊性を研究してほしいと個人的には思います。

稼ぐ手段として国家資格はふさわしくない

これから稼ごうと思ったひとが、一年に一度しかない一発勝負の試験に何時間も勉強して挑もうなんて効率が悪すぎます。

もし、これから資格を取って稼ぎたいと考えているならば、それは「効率が悪すぎるのでやめたほうがいい」ということになりますし、資格を取ったのに「なんで食えないんだろう」という結果になっているとするならば、それは「資格に対する考え方を誤っていた」ということになります。

食うためだけに士業をやっているひとに頼みたいと思うお客さんはおそらくいません。
そんなに甘い業界ではありません。

資格で食べていけているひとは結果的に食べていける状態になっている

目の前のお客さんのために一生懸命仕事をする。
その一生懸命さがお客さんに伝わる。
そのお客さんから口コミで紹介が生まれる。
件数をこなすことにより専門性が高まる。
さらにお客さんが増える…。
結果、順調に売上が増えていく。

もちろん戦略的に経営しているひともいると思いますが、食べていける状態という点ではほとんどみなさんこの例にあてはまると思います。
だから、食べていけない状態になるひとはきっと“どこか”がおかしい。

そもそも専門性が低く、サービスを提供できる状態にないか。
著しくコミュニケーション能力が低く、相手に不快を与える言動をしていることに気付いていないか。
市場や競合の調査を行わず、そもそも集客が著しく困難なことが想定される事務所運営を行っていないか。

たいていこれらの理由に尽きます。
つまり、資格の有無は関係ないのです。

食っていけるのは資格のおかげ、食っていけないのは自分のせい。

ここまでを整理すると、「食べていけない状態になっているのは資格のせいじゃない」ということです。

「資格は取っても食えない」
これは残念ながら食えなかったひとの言い訳です。
でも士業の世界だけじゃないですね。

うまくいかないときというのはたいていは自分に責任があります。
やれ景気のせいだの、やれ政治のせいだの。
同じ環境でもうまくいっているひとはたくさん存在します。

自分がうまくいかない理由、資格のせいになんかできないです。
むしろ、資格で食べている現在の状態、もう資格には感謝しかありません。

「ありがとう司法書士、あなたのおかげで今、私は生きています。」

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