登記懈怠・選任懈怠による裁判所からの過料通知はこんな文書で来る

今日は久々にゴリゴリの実務ネタです。
しかし、大事なこと。

実は司法書士として相談を受けるときに多いのがこの「過料」について。
登記や役員の選任を懈怠(けたい)、つまり放置しておくと過料の制裁がありますよ。
というのが会社法に定められています。
※細かい条文などはここでは割愛します

過料の金額は裁判所の裁量で100万円以下の範囲と定められています。
非常にもったいないので登記はしっかりやりましょう。

お客様宛に裁判所から過料の通知が来ました。

昨年、当事務所にて役員変更登記をさせていただいたお客様。
「おそらく、過料の通知が裁判所から来ると思いますよ。」
とお伝えしていたのですが、案の定年末に届きました。

今回、お客様から同意をいただきましたので、どのような通知が来るのかお見せしたいと思います。

登記懈怠・選任懈怠

登記懈怠・選任懈怠

これから過料案件は増える

役員の任期を10年まで伸ばせるようになったことは以前紹介しました。

「法改正」という波をどう乗り切るか
⇒ http://ryoki-blog.net/2014/09/entry2960.html

それまでは2年に一度、役員改選のたびに司法書士が登記簿を見る機会があったので提案できたわけです。
つまり、やるべき登記を放置するということがあまりなかった。

しかし、今は違います。
任期が10年ですからね。

そもそも中小企業の役員の方。
今自分が任期何年目かご存知でしょうか。
定期的に自社の登記簿を見るでしょうか。

おそらく知らないでしょうし、見ないでしょう。
それが普通です。私も見ません(笑)

つまり、するべき登記があったとしても放置されたままになる可能性が高いのです。
我々司法書士もふだん関与のない会社の登記簿をわざわざ有料で取得して提案することまではしません。

「もう少し早く言ってくれれば。」
というのはしょっちゅうです。

士業の縦割り構造

今回ご協力をお願いした社長さんがちらっとおっしゃっていました。
「税理士さんからは役員について何も言われてなかったんだよな…。」

ちらっと言った一言ですが、士業の縦割り構造を如実に表した一言のような気がしました。
役所も縦割りですが、ハッキリ言って士業も縦割りです。

「相続」を例にとれば…
相続登記は司法書士。
相続税は税理士。
相続人同士揉めれば弁護士。

ひとつの資格ですべてを解決することは不可能。
場合によっては専門家のたらい回しに遭うわけです。

「司法書士さんからは相続税について何も言われてなかったんだよな…。」
ともしかしたら私の知らないところで言われている可能性は否定できません。
※もちろん相続税に対するアンテナは常に張ってます

クライアントはひとつの会社であり、ひとりの人間でもある。
しかし、関わる士業はひとりではない。
司法書士として、士業として、どうクライアントに関わっていくことが本当に社会のためになるのか。

ただアンテナを高くすればいいのか。
横の拡がりを作っていけばいいのか。

そんな単純なことじゃないよなあ…
と考えるいいきっかけになりました。

マーケティングを語る上で「専門特化」は非常に重要です。
「できること」と「できないこと」をハッキリ伝えることも重要です。

しかし、「できない」ならその「できない部分」をどうフォローするかまで事前に考えておかないと無責任なのかもしれない。
改めてそう気付かされました。

登記って凄く奥深いんですよ

ただの手続きと思われていそうですが、登記って非常に奥が深いです。
議事録に押す印鑑とかちゃんと意味がありますからね。
ただ「押しゃあいい」ってものではないですよ(笑)

というわけで、登記を語ると長いのでこのへんで。

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